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2012年12月

2012年12月29日 (土)

きよしこの夜にみる19cギターの調弦のはなし

クリスマスは終わりましたが。。。

先日行ったシードルズのクリスマス(ライブ)では
アンコールにきよしこの夜を演奏しました。

ウィキペディアによると
この曲は1818年オーストリアにて、
クリスマスの直前に教会のオルガンが壊れてしまい
急遽、ギター伴奏による賛美歌として作られたとのこと。
わたしも昔、そんな物語を聞いたことがありました。
ギター伴奏がオリジナルなのですね。

そしてそのサイトには
作曲者グル―バーさんが書いた自筆の譜面がありました。
これははじめてみました。

まあ、行ってみてください。
きよしこの夜(ウィキペディア)
6番まで歌詞があるのも驚きましたが、
今われわれが良く耳にする「きよしこの夜」とは
ちょっと違った部分があって新鮮な感じ。
ギター伴奏の他にもフルートかヴァイオリンあたりだと思いますが
なにか器楽が入っていたと思われるフレーズもあります。
オルガンが壊れたからギターでやろう!という発想ですから
ピアノが入っていたということは無いでしょう。
サウンドはいかにもクラシックっぽい雰囲気です。

シードルズのクリスマスでは
この楽譜に基づき
正調「きよしこの夜」ということでやりました!

で、話を戻しますが
ギターパートがヘ音記号で書かれているのと
手書き譜はやや不鮮明で見にくいので
音符のみ写譜したのがこちら。
画像クリックで大きくなります。
Photo

写譜も見にくかったらごめんなさい(笑)

さて、この楽譜なんですが
一瞬、あれ?とおもうのが
12小節や最後の小節に出てくる低いD。
確かにドロップD のチューニングで弾くことはできますが
この曲で、この個所のために変則チューニングをするのは考えにくいし
番外弦があったと考えるのもどうかと思いながらしばし見つめていると

…あぁ、これギターが1音低く調弦してあるんじゃないかな
と思いました。

つまり、Ddurで書かれていますが
実はこれ、ギターの実音(実際の演奏で出てくる音)で
ギター奏者の方は調弦を1音下げて
楽譜は1音あげてEdurで演奏していたのではないでしょうか。
そう考えると、低いD音はノーマルチューニングで6番線の開放となり
それ以外も実に弾きやすく自然で、納得がいきます。

19世紀ギターにガット弦を張ってみると
テンションを上げると弾きにくくなったり音が悪くなったりするし
かといって(テンションを下げるために)細い弦を張ると切れやすかったりします。
わたしの好みを書くと
1弦で言うと直径0.6ミリよりちょっと太いくらいの弦を
440ヘルツでいうところの半音から1音下げくらいで調弦すると
弾きやすさと良いサウンドがバランスよく得られるように感じます。
弦も切れにくくなるので経済的にもありがたかったり。

ま、いずれにしてもグルーバーさんの手書き譜は
当時のギターが1音くらい下げて調弦されることが一般的にあった、
という一つの例なんじゃないかなと思いました。

グル―バーさんはその教会のカントル(音楽指導者)であることから
作曲を依頼されたのだと思いますが
「あいつのギターは、確か1音下げでチューニングだったな。。。」
などと思いながら楽譜を書いたのではないでしょうか。

楽器はやっぱりドイツの名器シュタウファーだったりすると気分ですかねえ(*^_^*)。


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