指頭奏法のはなし(2)
そもそも、指頭奏法を試そうと思ったきっかけは
いくつかの古楽器ギターに張ったガット弦です。
まあ、昔からガット弦でも爪弾きだった人もいたのですから
うまいやり方もあったのかもしれませんが
それまでのわたしの爪(と肉)を使ったタッチでは弦の傷みが早く、
とにかく何とかしたいという思いが募った結果ということです。
ガット弦を爪弾きするのも
弦が傷んでいなければ結構良い音がしますし
弾きにくいというようなこともありませんでした。
ただ、わたしの爪の整形ははじめ結構エッジをしっかり作っていたので
それではあっという間に弦が傷つき削れてしまいました。
次になるべく丸くツルツルに仕上げてみると
これは案外使える方法ではありました。
ガット弦を爪で弾こうとするなら
この方向なんだろうなあと今も思っています。
ただまあやっぱり、
常に神経質にツルツルを維持するのも大変ですし
それを少しでも怠るとやはり弦が傷んできます。
細かくささくれ、荒れた表面を持ったガット弦は
指との摩擦も多くなって引っかかる感じになります。
端的に言って弾きにくいのです。
それを緩和するために
指先にリップクリームを塗ったりすると一時的には良いのですが、
クリームが弦に一定量付着すると
壊れたのか!?と思うほど全く音が出なくなりました。
(弦についたクリームをティッシュでふき取ることで戻ります)
ささくれを何とかするために
セラックニスをティッシュや綿にしみこませて
弦を拭くことも試してみましたが
これは一定の効果がありました。
つづく
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