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2015年4月 3日 (金)

指頭奏法のはなし(3)

Dsc01270


完全に指頭奏法にしたのが2014年の正月からですが
その以前はというと
セパレート的に指頭奏法と爪有奏法を行ったり来たりしていました。

つまり、
今度の演奏会が古楽器ギター(ガット弦)だったら爪を削り落とし
モダンギター(ナイロン弦)だったら爪を伸ばし成型するということです。

それが成立したのは
もともとわたしが爪を短く整えて弾くスタイルだったからと思います。

まあ、世の中にはいろいろな流派や弾き方があるので
これもまた一概には言えませんが,、大まかに言うと

爪有奏法の場合、タッチの際爪のみではなく
爪と指頭部分の肉が同時に弦に当たるようにするのが一般的ですから
爪を長くする人は指を少し伸ばす傾向にありアポヤンドも増え
爪を短くする人は写真のような指を曲げ丸い手(猫の手?)で弾くようになり
アルアイレが多いという傾向があるように思います。

19世紀ギターに張ったガット弦を指頭で弾く場合も
弦を表面版に対して直角に押し込むようなアポヤンドは使わず
弦が表面版と平行に振動させるようなつもりでアルアイレする方が
断然よい結果を示しますから、
基本的な構え、手の形はあまり変えずにスイッチできました。


この時期指頭で弾いて感じたことは・・・

弦をリリースする瞬間まで弦にさわっていられるというのは気持ちが良い

特にガット弦を押してたわむ感じをコントロールして発音や音色を作るのは楽しい

ナイロン弦はツルツルすべって指先でつかみにくい

けれどナイロン弦でもちゃんと指先でつかめればよい発音が作れる

ナイロン弦の張りの強いものを弾き続けると指頭が擦れて痛くなる

指頭弾きからしばらくして、爪が少し伸びてきたある瞬間、
ナイロン弦を弾くのにものすごく丁度良く感じるときがある

ただ、どうも爪の有り無しをスイッチすると
指頭奏法がいまいちしっくりこない感じがありました。
ここはひとつ、腰を据えて指頭でやってみないと慣れていかないな。
そんな思いが浮かんだのでした。

何かを試してみてあまりうまくいかない時
すぐに結論を出してやめてしまうというのもありますが
まあ、少し我慢して慣れてみるというのも一つの方法です。

古楽器ギターに関しては今まで
慣れることで先に進むことができた経験が多かったのと
弦に最後までさわるというのが大変魅力的だったことで
いよいよ「指頭奏法に慣れよう」というマイキャンペーンがスタートしたのでした。

つづく

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