ルネサンスギター 弦交換
今年6月に入手した田中清人作ルネサンスギター。
出来上がったときには丹波篠山の田中工房まで行ったのを思い出すなあ!
来年の演奏会に使おうかというアイデアがあり
今回、総ガット弦に交換することにしました。
ルネサンスギターは16世紀に活躍した4コースのギター。
元の楽器(オリジナル)は現存していないので
当時の絵などを参考に作られています。
いわゆるバロックギターが登場した後も
18世紀くらいまで小型のギターとして使われていたようです。
調弦は下からソ・レ・ラ・ミ。そう、ウクレレと同じ。
ただし、ウクレレはバロックギターから
南米を経てハワイにやってきたと聞いたので
繋がってはいるものの
ルネサンスギターが直接ウクレレになったわけではないようです。
これは16世紀の楽譜。
4コース用のタブラチュア譜。
こういったソロや、かき鳴らしによる伴奏などで使われていたといいます。
さて、今回の弦交換。
今年春に借りた楽器のデータをもとに
1コース5キロ程度を目安に弦を選んでいましたが
楽器による違いがあるのか
ずいぶんテンション低めの調整でしっくりきました。
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以下、データ。
田中清人作 ルネサンスギター
弦長410mm 張力はA=415で算出。
https://www.cs.helsinki.fi/u/wikla/mus/Calcs/mc.htmlを参照。
1コース ガット0.53 (トロ・ニス仕上げOX) 3.391k
2コース ガット0.55 (キルシュナー・フレットガット) 2.049k×2
3コース ガット0.68 (アクイラ・オイル仕上げ) 1.973k
3コース ガット0.65 (サバレス・ニス仕上げ) 1.803k
4コース ガット0.99 (アクイラ・オイル仕上げ) 2.347
4コース ガット0.53 (トロ・ニス仕上げ) 2.691k
今回はお試しということもあって
中古弦、フレットガットなど組み合わせたので
かなりチャンポンになっているが太さのみで選んだ故。
ガットにすることと、テンションを下げたことで
明るく軽やかに鳴る感じが出た。
かき鳴らしも爽やかだ。
ガット、特に細いガット弦は
ダルダルで鳴らないところからグイッと引っ張り上げて
鳴りが出てきた(出はじめた)なあというあたりのテンションが
一番使いやすいような気がする。
こういう時の操作は木ペグが一番いい。
マシンでは音を上げるまでにグルグルしすぎるのと
テンションを巻き上げる左手に感じないので
感覚的につかみにくい。
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