ガット弦を試そう!
↑キルシュナーの弦計算尺とイタリア・トロ社の弦(MASによるギター用セット)
昨日の記事の終わりにガット弦のススメみたいなことを書いたので
責任を感じて(笑)!? もう少し丁寧に書いてみたいと思います。
あくまでも、わたしのやり方として読んでくださいネ!
ガット弦を張ってみようと思っても
どんなものを買って、どんな風に試せばいいのか
初めての方はチンプンカンプンだったりしますよね。
慣れている人から「いろいろ試してみればいいんだよー」なんて言われても
その「いろいろ」がわからないよ~!となりますよねえ。
そこでここはひとつ、言い切ってしまうのも大切と考え
少々乱暴と言われるのも承知で
わたしがその指針を出して進ぜましょう!(^o^)丿
一応、19世紀ギターを念頭に置いていますが
経験から言うと
1弦は0.6-、2弦は0.7+、3弦は0.9-、くらいで選びます。
+-はそれより少し太め、細めというような意味です。
でも、これでも初めての方は「うーむむむ・・・」でしょう(^_^;)?
なので、さらに具体的に、強引に(笑)
ムシカアンティカ湘南(MAS)のHPからオンラインショップ
http://www.coastaltrading.biz/onlineshop.html
ここからギター用弦で
1弦0.60 2弦0.71 3弦0.82、低音弦はライトを選びます。
注文するとほどなく届きますから
まずはそれを張ってみます。
・・・終わり。。。じゃなくて(笑)
ここからが今度はいろいろ試すところですヨ。
まずは全音下げの392Hzくらいに合わせてみます。
緩い感じはすると思いますが、それでも結構鳴るはずです。
(特にオリジナル楽器ならなおのこと!)
その響きを楽しんだら少しずつあげてみましょう。
ピッチ400~405~410・・・
別に5Hzずつあげましょうということではなく
鳴り方や手の触感を感じながら。。。少しずつ
ちなみに630ミリ程度(以下)の楽器でしたら、
このセットで430Hzくらいまでは上げられます。
逆に言うとあまり上げると切れちゃうこともありますから
上限はそのくらいで思っておくとよいでしょう。
実用上もそんなもんですし。
で、続き。
そうすると、楽器がちょうどよく鳴ってるなあとか
右手が弾きやすいとか、そんなようなポイントが現れてきます。
まあ、最初はそれもよくわからないかもしれませんが
わからなければ、また明日。
急がず、時間をかけて感じていけばよいでしょう。
良いポイントが見えたら
そこがピッチ何Hzかを覚えておきます。
つまり、そのテンションが楽器にとって(自分にとって)
丁度良いテンションということですね!
一人で弾く分にはピッチがいくつだって構わないわけですから
これでいいや、という人はそのピッチで奏でればよいのですが
アンサンブルだったりすると相手の都合もあってそうもいかないので、
丁度良いピッチからその時のテンションを計算します。
その時には写真左の計算尺を使ったりしますが
ネット上にも何かあるようですし、アプリなんかもあったりするのかな。
そこはちょっと苦手なので、どなたかフォローがあったらお願いします(^_^;)
欲しいピッチとテンションが決まっていれば
弦のゲージはすぐに割り出せます。
「今と同じテンションで、430Hzにするということはぁ・・・」
というような計算ということです。
それが次買う時の候補になるという感じ。
まあ、ここまで来ればガット初心者は卒業ですから(^o^)丿オメデトー!
今度、どんな弦を張ろうかなと考える基礎はできてきているはずです。
オマケにこれまた、経験的に言うと
1弦は音が高いし弦が細いので
ゲージ0.2mmくらいの違いが割と結果に出やすいですが
2弦3弦など太くなるにつれて、そのくらいの細かい違いはあまり気ならなくなります。
また、3弦辺りはテンションを求めて太い弦を選ぶと
弦の太さによってかえって音も鈍くなるということも経験すると思います。
わたしの場合はラコート(1828年)には現在このセットを張っていますが
独奏や個人練習など一人で弾くときには415Hz前後、
レッスンでは392Hzで合わせている生徒さんもいるので
そういう時はそこに合わせますが、そんなに問題はなく、
あるフルートと合わせるときには422Hzとか
特段、弦を交換するようなこともなくやっています。
(都度交換するの、大変ですし(^_^;))
なので、あまり厳密に考えすぎないようにすること、
あと結果を早く求めようとしないことも肝要と思います。
高めに合わせる可能性があるなら少し細めを選んでおくなんていうのも手です。
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