終了:幻想の古楽器~リラの調べ in Pupu
2017年6月3日 国立のギャラリーカフェ・Pupuさんにて。
ご来場のみなさま、ありがとうございました。
Pupuさんでは時々・・・年1回くらい?ライブをさせていただいていますが
わたし一人のソロライブははじめてだったと記憶しています。
ここでのライブはお食事付!
それも演者や演目などにちなんだものを考えてくれるのです。
今回は使用楽器が18~19世紀にかけてのフレンチスタイルのリラということで
フランス風のメニューを考案してもらいました。
それと、わたしの教室が武蔵村山にあるということで
武蔵村山で一番人気のパン屋さん「もりのこむぎ」のパンを添えて。
お料理はこんな感じです。
フランスの家庭料理カスレは鶏手羽肉。これにパンが付きました。
デザートは英国トラディショナルなヴィクトリアサンドイッチケーキ
さて、演奏プログラムは、13世紀のエスタンピーからはじまり
ルネサンスを経て19世紀、
後半は近代と現代のものを演奏しました。
今回新たに取り入れたレパートリーは
ミランのファンタジー第10番とサティのジムノペティ第1番。
ミランの方はファクシミリのタブラチュアを見ながら弾いてみました。
ミランのタブラチュアは上が1弦だし、押さえるフレットもアラビア数字なので
古楽タブラチュアに不慣れなギタリストにも案外見やすいものです。
しかし、タブラチュアを読みながら音楽をさらっていると
指の動きと耳から入ってくる音楽が別々のように感じる瞬間があって
それはそれはとても不思議な感覚でした。
我々は五線にかかれた音符を見ると音楽が見えるよう訓練されていて
音符の並びでコードを読み取ったりするし、
元のシンプルなメロディー譜を見ながら即興を考えたりするのですが
タブラチュアは見ただけではよくわからない
「まあ、いいから、書いた通りに指を動かしてごらんよ、いい曲が流れるからサ」
なんて言われている感じ。
で、やってみると「ああ、なるほど」とか。
そういうの、なんていうんでしょうねえ。
わからないけど、書いてある通りの呪文を唱えると奇跡が起こるとか?
クランクをくるくる回すと綺麗な音楽を奏でるオルゴールのような?
・・・うーん、もうちょっと「やってる」感はあるのですが
動きとその結果が少し離れているような気分。
まあ、当時の人はちゃんとわかって弾いていたとは思いますけどね
サティの方は
ジムノペティはギリシャ時代、アポロンやバッカスを讃える祭り「ジムノペディア」
から名をとった。またサティは古代の壺をみてこの曲の着想を得たとも伝えられていて
遠く紀元前のギリシャへの思いがこのリラという楽器の持っている気分と
重なるところを感じて演奏しました。
それと、サティと言えば「家具の音楽」ですよね。
人の心に響かせるより、その場の空気に響かせるような
間接照明のようなイメージで演奏しました。
アンコールは、この日お越しくださった、今年米寿を迎える元生徒さんへ
お祝いも兼ねて、この方が女学校時代に作ったという歌を
リラにアレンジして演奏しました。
とても可愛らしい曲で、会場の皆さんもホッコリ
温かい拍手が沸き起こっていました。
それと・・・
当日のお客様、井爪彩子さんがブログに暖かいレポートを書いてくださいました。
ロルフィング・アフーム
ありがとうございます。とても励みになります!
「幻想の古楽器~リラの調べ」ライブ
またどこかで演奏させていただければと思っています。
アンティークギターの愉しみが広がっていきますように!
精進いたします
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