ギタリスト・小川和隆さん、陶芸家・角田真さん、弦月庵・小林正児さん
動画は小川和隆さんとソルのランクラージュマンよりカンタービレ
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ギタリストの小川和隆さんがお友達の陶芸家角田真さんといっしょに
おらが村、武蔵村山を訪ねてくれました。
角田さんは小川さんと大学時代のギター部仲間という事で、
専門は陶芸でありながらギターもよくなさっており
19世紀ギターのコレクションもお持ちで、
この日は小川さんに貸しているというパノルモ(1848)と
1830年頃のフレンチを拝見させていただきました。
そして、こちらも1844年のパノルモを出してさっそく19世紀ギターデュオを楽しみました。
どちらも170年ほど経ったギターですが
こうして弾けば当時の音楽を活き活きと表現してくれますし
その愉しみを現代のわれわれやや周囲の人々に伝えてくれます。
19世紀ギターの立奏デュオは本当に楽しいです。
小川さんのパノルモはナイロン弦
わたしの方はガット弦仕様になっています。
ピッチは半音下げの415Hz。
湿度の関係でわたしの弾弦時に指が弦をこする
キュキュという音が入ってしまいました(^_^;) ゴカンベンヲ
わたしのところは電車も通っていない武蔵村山の小さなスタジオですが、
最近こうやって音楽家の方々が訪ねてくださって
アンサンブルを奏でて愉しむ機会が増えてきて心から楽しくありがたいことです。
そのあとは村山のさらに奥深いところ(!)にお住まいの小林正児さんの弦月庵へ。
小林さんは元々振動の専門家だった方ですが、
学生の頃ギターをやっていたことから退職後の楽しみとして
全ての板を最大限に振動させて、
木そのものの音(音量も音色も)を鳴らし切るというような、
これまでとは全く違う視点からオリジナルなギターを製作・研究されている方です。
ギター製作界の大御所も一目置いている存在。
そこへ小川さん、角田さんをお連れし
小林さんの作った弦月ギターのレクチャーを受け
実際に手にして音も出してもらいました。
そのあとは我が家で宴会したのですが・・・すぐ飲み始めちゃったので
その写真を撮るのは忘れました(笑)
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パノルモ&パノルモのデュオです。
先日の植木さんとの新潟公演でもパノルモ2台でした。
パノルモは名の通ったオリジナル楽器としては
結構数が出回っていますから
こうした楽しみもやりやすいかもしれません。
同質な音がよく溶け合い、
合わせやすく音楽が作りやすいですね。
陶芸家の角田さん。
この写真で小川さんの持っているフレンチも角田さんのものです。
ノーラベルですが19世紀前半のものでしょう。
明るく広がる音色はわたしのラコートと共通していました。
良いコレクションですね!なかなかの名器です。
ラコートのリラを見ていただきました。
こういうフォルムや音色をどう感じるか
いろいろな感想を戴けるのでわたしも勉強になります。
小林さんの弦月庵にて。
小川さんが持っているのが弦月ギター。
あらゆる部分にアイデアが満載で
形状や仕様に意味(理屈)があります。
それがこうして形になっているのでした。
小川さんも角田さんも
興味津々で小林さんの話を伺っていました。
これが板の音を聴く機械「弦奏」
これを使うと板の特性や個性までも聴き分けることができてしまいます。
板に振動を与えて音を出させるのですが、CDなどの演奏を鳴らすことができます。
そう言った音源で聴くとオーディオ屋さんでスピーカーを次々スイッチして聴くように
板の音や特性、性能、素性を感じることができます。
ギター製作家がタッピングによって板を判断しより分けていますが
わたしたちにはどう叩いてどこをどう聞くのか、
どういうのがいいのかまるでわかりません。
でも、この機械にかければ素人の我々でもハッキリわかるというわけです。
完成品のギターを鳴らすこともできますし
そのエイジングもできるということです。
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