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2019年2月20日 (水)

聴き比べ 低音弦ナイロン芯のハナバッハと絹芯のフィガロ

先日フィガロ弦社長の藪さんから送っていただいた試作品

「フィガロ19世紀ギター用絹芯低音弦」

一般的なナイロン芯の低音弦(ハナバッハ・テルツギター用)と

比較してみましたので、よろしかったらご覧ください。


使用楽器:ルイス・パノルモ1844年(ロンドン)

低音弦のみを交換して録画しています。

ちなみに高音はガット弦です。


クラシックギターの低音弦(巻線)の芯は

現代ではナイロンの細い繊維が一般的ですが

戦前までは絹糸が用いられていました。

なのでもちろん、19世紀ギターは絹芯がデフォルト仕様です。

薮社長には

「国産で19世紀ギターが喜ぶ絹芯の低音弦があったら嬉しい!」

昨年の11月半ばごろにお話しをしていました。


今回のフィガロ弦に対するわたしのファーストインプレッションは

「最初に輪郭のクッキリした音が響き、
 そのあと基音が強く残り、余韻は幾分短め」

というものでした。

実はこれは他社の絹芯でも同様の傾向があり

「これぞ正に絹芯の音!と思いました。


巻き上げ時の感触も絹の方が

テンションがかかってからすぐに希望の音程に到達しますから、

ナイロンに比べて絹の方が伸びが少ないのだと思います。


今回フィガロから送っていただいた試作品は

第5・6弦が銀メッキ銅線、第4弦がアルミの巻線でした。

Dsc01914

アルミは比重の軽い金属なので太い巻き線が使われています。

計ってみると、第6弦とほぼ同じくらいの太さがありました。

上の写真クリックで拡大表示されます。


以下、外径を記載しておきます。

ハナバッハ・テルツ用ナイロン芯低音弦

第4弦 0.70
第5弦 0.85
第6弦 1.07


フィガロ19世紀ギター用絹芯低音弦

第4弦 0.94
第5弦 0.79
第6弦 0.95

感触はテルツ弦の方がフィガロ弦より若干張力が強く感じました。

フィガロ弦は今回のパノルモに使用する限り

テンションは丁度良いくらいに感じますし、音もなかなか良いです 


今回の新機軸アルミ巻きの第4弦は第5,6弦の

弾弦後最初に響く輪郭がクッキリした発音に比べると

幾分ふわっとした感じがするなと思いました。

金属が軽いせいなのかもしれないし、

そのため弦が太いからなのかもしれません。

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