グラン・ポプリ op.67(ジュリアーニ) テルツギターとプライムギター重奏
Gran Pot-Pourri Op. 67 (Giuliani)
2019.9.6 GGサロンコンサート
「19世紀のギターと音楽の花束」より
演奏:岡野聡子(Satoko OKANO) 長谷川郁夫(Ikuo HASEGAWA)
使用楽器
岡野…シュタウファー派レニャーニモデル(1830年頃)
OKANO--Shutauffer school c.1830
長谷川…ヨハン・ゲオルグ・シュタウファー テルツギター(1830年頃)
HASEGAWA--J.G.Shutauffer Terz c.1830
ポプリとはウィキペディアによると
「ポプリ(フランス語: pot-pourri)は、花や葉・香草(ハーブ)、
香辛料(スパイス)、木の実、果物の皮や苔、精油またはポプリオイルなどの
香料を混ぜあわせて容器に入れ熟成させて作る室内香のひとつ。
語源はフランス語で「ごった煮料理」を意味したpot pourri(直訳=「腐った鍋」)で、
多様な材料を混ぜてつぼに入れて作ったことに由来する。」
とのことでした。
音楽で「ポプリ」と名付けられたものは
(その当時の)流行の音楽をちりばめ、メドレーに仕立てた曲のことを意味します。
パノラマのように展開するジュリアーニのこのポプリは
聴く人をワクワクさせる要素がたくさん詰まった名曲といえるでしょう。
ここに引用された原曲については全てを調べきれませんでしたが
・大序曲op.61(ジュリアーニ)
・交響曲第7番より第1楽章(ベートーヴェン)
・「後宮からの誘拐」より「讃えよ、バッカス(Vivat Bacchus)」(モーツァルト)
が入っていることがわかりました。
ジュリアーニはベートーヴェンの7番の初演にチェロで加わっていたということなので
自分の最新の自信作「大序曲」と並べてモニュメントとしたのかもしれません。
テルツギターは音程が短三度高い(3カポ状態)ギターですが
プライムギターとのアンサンブルがウィーンあたりを中心に多く楽しまれたようで
楽譜がたくさん残っています。
音域拡大としてはそれほど大きなものではありませんが
カンカンとよく響く、鳴るギターでカラフルな演奏効果を感じます。
また、プライムギターとのつながりの良さも短三度までとした効果でしょう。
コンサートのレポート
http://has.tea-nifty.com/blog/2019/09/post-059d6b.html
| 固定リンク | 0
コメント