2台のギターのための24の漸進的なレッスン~第15曲(カルッリ)
2台のギターのための24の漸進的なレッスン~
ギターのための総合的教則本Op.27より(カルッリ)
演奏
小川和隆(パノルモ1847年)
長谷川郁夫(ラコート1828年)
第15曲:アレグレット コン ポコ モート ハ長調 2/4拍子
第13曲ト短調~第14曲ハ短調とフラット系の短調が続いてこの二重奏レッスンも少しシリアスな感じになってきたから、ここらで天衣無縫なハ長調の響きに戻しカラリとした冒頭のテーマで「味変」をしてみたって感じでしょうかねえ(笑)?と話しながら収録を進めました。
ただし同じハ長調でも最初の頃のシンプルな構成と違って中間部では転調を伴って執拗に同じ音型のやり取りが繰り返されます。こういうシチュエーションで演奏者の気分も実際の演奏の表情もいかに単色にならないようにするかがカルッリ先生からのお題かなと思われます。
話しと言えばこんなことも…。割とシンプルな速度指示ばかりだったこのシリーズですが、この曲は「Allegretto con poco moto」と少し踏み込んだ言葉が加えられています。con motoはいろいろな曲でよく見かけますが意味としては「動きを持って」で活力のあるイメージから少し速めのテンポを設定したりもします。ですがここではそれを少々抑制するような感じでしょうか、poco(少し)という単語が入っていますがそれについて。楽譜を見るとセカンド先生パートの最後がオクターブで重なっていて、その効果はイメージできるものの結構演奏が大変なところでもあります。逆に言うとここがイイ感じで弾ける程度のcon motoということでどうでしょう…などなど。そんな意見交換をしながらのギターアンサンブルは本当に楽しい時間です。
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