2台のギターのための24の漸進的なレッスン~第14曲(カルッリ)
2台のギターのための24の漸進的なレッスン~
ギターのための総合的教則本Op.27より(カルッリ)
演奏
小川和隆(パノルモ1847年)
長谷川郁夫(ラコート1828年)
第14曲:アンダンティーノ ハ短調 2/4拍子
前曲のモーツァルトの調といわれるト短調に続いて今度はハ短調。こちらは交響曲「運命」やピアノソナタ「悲愴」などベートーヴェンの思い入れが深かった調などと言われていますが、この二重奏練習曲も後半に入りその辺りを意識して作っているでしょうか。エチュードというくくりであっても人を楽しませることを忘れないカルッリ先生のサービス精神が存分に発揮されていると感じます。ちなみにカルッリ先生はベートーヴェンと同い年。ベートーヴェンをリスペクトした作品もあります。
ハ短調はシ・ミ・ラがフラット。フラット系の調はギターにとってどんどん開放弦が封じられていきますから、どちらかと言えば不得意な部類ですがこの曲ではそれほど弾きにくいこともなく渋い響きを楽しめるように作られています。
冒頭のメロディはわたしが厳しさをイメージしてやや速めでがっちりした弾き方をしていたところ、小川さんから「悲しみを湛えたイメージではどう?」との提案を受け「なるほど!」とこの演奏になりました。
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