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2021年9月

2021年9月23日 (木)

アレグレット ハ長調~ギター教本 第1部より(M.カルカッシ)Allegretto C-dur Méthode Première partie (M.Carcassi)

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https://youtu.be/PI3zMWy-MH4

アレグレット ハ長調
カルカッシギター教本op.59第1部より(マッテオ カルカッシ 1792-1853)
Allegretto C-dur
Méthode complete pour la guitare op.59 Première partie (Matteo Carcassi 1792-1853)

使用ギター:ルネ・フランソワ・ラコート(1828年パリ)
キルシュナー社リアルガット(羊腸)弦とフィガロ社絹芯の低音弦を使用しています。
Guitar: Rene Francois Lacote (Paris, 1828)
Kürschner real gut strings and Figaro silk core bass strings are used.

アレグレット ハ長調
ハ長調の第3曲はアレグレット。軽快なイメージで弾くと冒頭から何度も現れる5つの単音が爽やかな「オハヨー!」の声に聞こえました。その声で森も街も家族も目覚め動き始める・・さぁ、一日の始まりだ。もしこの曲にタイトルをつけるとしたら、わたしなら「朝の歌」だな(^^)

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2021年9月22日 (水)

ワルツ ハ長調~ギター教本 第1部より(M.カルカッシ)Valz C-dur Méthode Première partie (M.Carcassi)

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https://youtu.be/e1Sk2DHSHoY

ワルツ ハ長調
カルカッシギター教本op.59第1部より(マッテオ カルカッシ 1792-1853)
Valz C-dur
Méthode complete pour la guitare op.59 Première partie (Matteo Carcassi 1792-1853)

使用ギター:ルネ・フランソワ・ラコート(1828年パリ)
キルシュナー社リアルガット(羊腸)弦とフィガロ社絹芯の低音弦を使用しています。
Guitar: Rene Francois Lacote (Paris, 1828) Kürschner real gut strings and Figaro silk core bass strings are used.

ワルツ ハ長調
ワルツは18世紀から19世紀にかけて流行したダンス音楽のことでカルカッシ教本にはたくさん出てきます。リズミカルなところ、優雅に流れるところなどコンパクトながらいろいろな表情を見せますが、特に中間部でAm(イ短調)になり甘くやわらかな様子に変化する部分ではこのコントロールを指先で行うギター操作の独特な楽しさがありますね。

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2021年9月21日 (火)

アンダンティーノ ハ長調~ギター教本 第1部より(M.カルカッシ)Andantino C-dur Méthode Première partie (M.Carcassi)

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https://youtu.be/RU1yE9v_0LQ

アンダンティーノ ハ長調
カルカッシギター教本op.59第1部より(マッテオ カルカッシ 1792-1853)
Andantino C-dur
Méthode complete pour la guitare op.59 Première partie (Matteo Carcassi 1792-1853)

使用ギター:ルネ・フランソワ・ラコート(1828年パリ)
キルシュナー社リアルガット(羊腸)弦とフィガロ社絹芯の低音弦を使用しています。
Guitar: Rene Francois Lacote (Paris, 1828)
Kürschner real gut strings and Figaro silk core bass strings are used.

アンダンティーノ ハ長調
おなじみのカルカッシ教本では準備段階でいくつかの曲が用意されていますが本編に入って最初に弾くのがこの曲です。もちろん初心者用ですから短く簡素な作品ですが、弦をはじき部屋に満ちていく穏やかで優しい響きに心をゆだねると「ああ、ギターってなんて美しく愛らしいのだろう!」と感じます。
もし、現代のギターをそれなりに修得し「今度は19世紀ギターを手に入れて弾いてみようかな」という方でも性急にヴィルトゥオーゾの曲に進まずにまずはこんな曲を優しく丁寧に奏でてみると新たな発見があると思います(^^)

作曲者マッテオ・カルカッシ(1792-1853)は
イタリア・フィレンツェの生まれ。地元イタリアで高い評価を受け1810年(18歳)ごろドイツへ渡り演奏かとして活動を始め、1820年(28歳)頃よりパリに拠点を置きギター教師・演奏家として活躍しました。作品の方では出版されたカルカッシの楽譜は作品番号で74まであり、とりわけop.59の「完全ギター教本」と続くop.60の「25の練習曲集」は現代のギターレッスンでも多く使われています。

楽譜は
ペトルッチ楽譜ライブラリーでいくつかの版を閲覧・ダウンロードできます
https://imslp.org/wiki/Category:Carcassi%2C_Matteo
が、現代ギター臨時増刊号の
「原典版 カルカッシ完全ギター教則本op.59」
https://www.gendaiguitar.com/index.php?main_page=product_info&products_id=142686
がよく検証されていて信頼性が高く特に19世紀ギターを使ってのアプローチではこちらを強くお勧めします。
今回の演奏では現代ギター社版を使っています。

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2021年9月19日 (日)

小さなロマンス(L.ワルカー) Kleine Romanze (L. Walker)

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https://youtu.be/Pod3XnuejkI

小さなロマンス(ルイゼ ワルカー 1910-1998)
Kleine Romanze (Luise Walker 1910-1998)

小さなロマンス
ロマンスという名称は抒情的な器楽曲というような意味で18世紀から19世紀にかけてよく用いられています。モーツァルトのアイネクライネナハトムジーク第2楽章やベートーヴェンのヴァイオリン曲、シューマンのオーボエ作品ものなどがよく知られているロマンスになるでしょうか。
この「小さなロマンス」は3つのセクションとコーダがタイトルの通りコンパクトにまとめられた佳曲です。ギターの特性、歌い回しや音色など味わいのいいとこ取りといったあたりはギタリストの作曲ならではでしょう。
楽譜は初版にあたるものがわからず、現代ギター社版「発表会用ギター名曲集」とドレミ出版「ギター名曲170選A」を参照しましたが演奏指示やコーダの音などで若干の違いが見られました。
初めのセクションには「Getragen mitviel Ausdruck(音の長さを十分に保って、表情豊かに)」続いてのセクションには「Lebhaft(活き活きと・活気に満ちて)」、アルペジオの第3セクションは特に記載がなく、冒頭のメロディが再現されるコーダ部の一番最後、和音の連続によるカデンツには「Breit(幅広く・たっぷりと)」との指示がありました。

わたしにとってはギターを始めた中学生の頃からなじみのある曲です。音楽はもとより弾いている姿も技を駆使した感じがカッコよく見えて、部内にも当時「この曲が弾ければ大したもの!」というような雰囲気がありましたねえ(^^)

作曲者ルイゼ・ワルカー(1910-1998)は
オーストリア出身のギター奏者でウィーン国立音楽大学のギター科教授というイメージも強いですね。わたしには往年の三大女流ギタリストとしてアルゼンチンのマリア・ルイサ・アニード(1907-1996)、フランスのイダ・プレスティ(1924-1967)とウィーンのワルカーというようなイメージがあります。その演奏はそれぞれもちろん技術は抜群。ともに女性らしいしなやかで美しいものですが、出身地も反映されてとても個性的で比べて聴いても楽しいものです。ワルカーは作曲・アレンジで楽譜もそれなりに作っていたようで演目の中に時々作品を見ることができます。

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2021年9月16日 (木)

サンデー モーニング オーバーキャスト(A.ヨーク) Sunday Morning Overcast(A.York)

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https://youtu.be/w-zBzHvr7WY

サンデー モーニング オーバーキャスト(アンドリュー ヨーク 1958-)
Sunday Morning Overcast(Andrew York 1958-)

サンデー モーニング オーバーキャスト
歌のようなメロディが心地よく響く一曲で90年代に発表されました。「オーバーキャスト」は曇り、それもベタ曇りの空模様ということで曲の内容とリンクしているかは不明ですが、曲調に湿っぽいところはなくポップでもあり、優しくもあり「空は曇っていても、その上には太陽があるんだ、マァこんな日もあるさ、元気出せよ」と声をかけられているような気持にもなります。

アンドリュー・ヨークは
米バージニア州出身のギタリスト・作曲家。ジョン・ウィリアムスが89年に発売したCDに収録した「サンバースト」で大きくブレイクし、現在もカリスマ的な人気を誇っています。またロサンゼルス・ギターカルテットのメンバーとして活躍していたことでも良く知られています。

ヨークの楽譜
ヨークの楽譜はかつての紙の出版をすべて引き上げて、現在はダウンロードによる販売になっているようです。この曲もダウンロードで入手することができます。
https://www.andrewyork.net/SheetMusicDownloads.html

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2021年9月14日 (火)

夜想曲(C.ヘンツェ) Nocturne (C.Hnze) ノクターン

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https://youtu.be/eD7hX5m32SA

夜想曲(カール ヘンツェ 1872-1946)
Nocturne (Carl Henze 1872-1946)

カール ヘンツェは
ドイツ・ベルリン出身のギター・マンドリン奏者。われわれ的にはこの「夜想曲(ノクターン)」や「緑の木陰にて」の作曲者のイメージがほとんどですがアンサンブルやマンドリンオーケストラの指揮でも活躍、むしろこちらの経歴の方が華々しいようです。
カールの息子がブルーノ(Bruno Henze,1900-1978)というのですが、古いギター合奏(トリオ)の楽譜で名前を見ていて、ある日これが親子と知ったときはびっくりしました。

夜想曲(ノクターン)Andantino
ヘンツェの作品は作品番号にして100くらいはあるようで、この夜想曲はop.92ということでした。旋律的でロマンチックな作品。8小節ごと綺麗に起・承・転・結で作られていて音楽の構造のわかりやすい一例にもなっています。
楽譜について初版はよくわからなかったので演奏に当たってはギタルラ社の教本(青本)を参照しました。速度指示にAndantinoとありましたが他の楽譜では何も書かれていないものも見られ、マリアルイサでテンポ・ディ・マズルカがアレグロになっていた例などを見ると原譜に記載があったかどうかは不明ですが、これについてはまあ妥当とは思います。
ノクトは“夜”のことでそこからノクターン=夜想曲となります。夜を想う曲・・・なんてちょっと素敵ですよね。練習曲(タイトルなし)でいい曲も世にはたくさんありますが、こうしたタイトルが付いた曲はそこからイメージが膨らむのがいいものです。
初級~中級のレパートリーとして定番と言える曲ですがわたしも例にもれず弾きました。実はわたし史上最古の演奏録音がこの曲でした。確か中学時代、ギター部の部内発表をラジカセでポン録りしたものでわたしは2年生だったか3年生だったか・・・ギター雑誌に掲載されたこの曲のレッスン記事を読んで中学生なりにロマンチックを一生懸命イメージした覚えがあります。その録音は後にカセットからMDに落としましたがまた聴きたくなりました。どこにあるかなあ…。

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2021年9月13日 (月)

マリアルイサ ~マズルカ(J.S.サグレラス) Maria Luisa - Mazurka - (J.S.Sagreras)

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https://youtu.be/euOaDg_yfo8

マリアルイサ(フリオ サルバドール サグレラス 1879-1942)
Maria Luisa (Julio Salvador Sagreras 1879-1942)

先日は日本でよく知られるマリアルイサの例としてギタルラ社の教本(青本)の楽譜と曲想で同曲の演奏をアップしました。
https://youtu.be/h9HH6IarSTA

そして、今回はオリジナルの楽譜を使って演奏してみました。
ただ、楽譜が違うだけの同じ演奏では面白くないので違うテイストに挑戦!タイトルに「マズルカ」とあるので、タレガのマズルカ「マリエータ」あたりを参考にアプローチしています。
楽譜の方もオリジナルを見ながら、設定した気分を強調する方向で少し大きめにアゴーギグ(速度増減による表現)を入れたり付点音符を複付点的にしてみたり、トリルを入れたり、音を加えたり変化させたりなど比較的自由に大胆にやっています。比べて楽しんでいただければと思います(^^)

オリジナルの楽譜はこちら
3つの易しい小品 op.19(サグレラス)楽譜リンク

サグレラスは
アルゼンチンのギタリストで緻密なギター教本や技巧的なギター作品で知られています。たとえば「蜂雀」はずいぶん前になりますが村治佳織さんの演奏でCM起用されて巷でよく弾かれたことがありました。
この「マリアルイサ」は運動性のある甘い旋律が印象的で、サグレラス作品としては弾きやすい部類。教室でもよく取り上げられるレパートリーです。

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4.メヌエット(J.フェレール)易しい4つの小品 作品50より 4.Minué (J. Ferrer) from Cuatro piezas fáciles, Op.50

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https://youtu.be/RLJ8MGTWGdM

4.メヌエット(ホセ フェレール 1835-1916)
易しい4つの小品 作品50より
4.Minué (José Ferrer 1835-1916)
from Cuatro piezas fáciles, Op.50

第4曲 メヌエット
日本語表記では「メヌエット」としましたが原語タイトルはスペイン語で「Minué(ミヌエ)」となっていました。メヌエットはバロック~ロココ時代にかけて流行したフランス発祥、中庸な速度で三拍子の宮廷舞曲です。フェレールの生きた19~20世紀で代表的な3拍子の舞曲と言えばワルツですからここでのメヌエットはあえて少し時代がかった古風な三拍子の音楽という感じでしょう。AABBという構成の典型的な二部形式、上品な佇まいで優雅な宮廷を彷彿とします。

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2021年9月10日 (金)

3.タンゴ(J.フェレール)易しい4つの小品 作品50より 3.Tango (J. Ferrer) from Cuatro piezas faciles, Op.50

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https://youtu.be/6-gxfJedXZ8

3.タンゴ(ホセ フェレール 1835-1916)
易しい4つの小品 作品50より
3.Tango (José Ferrer 1835-1916)
from Cuatro piezas faciles, Op.50

第3曲 タンゴ
タンゴはスペイン(イベリア半島)発祥の舞曲です。タンゴはキューバのハバネラの影響を受けているということでリズムが酷似する例も見られますが、このタンゴもほとんどハバネラと同様で例えば以前収録したアルバのハバネラと曲調の違いが見つかりません。
ギターにとって弾きやすく良く響くAmで始まり哀愁を感じるメロディを歌うのが前半。後半になると打って変わってA(メジャー)となり、輝かしい陽光が降り注ぐような開放的なシーンになりますがその転換がとても魅力的に感じます。
この曲は日本で出版されている楽譜や教本の多くに収録されているのでフェレールの作品としてはよく知られた存在ですが曲の終わり方や繰り返しなどに若干違いが見られます。わたしが今回の演奏で参照した楽譜はペトルッチ楽譜ライブラリーからダウンロードしたものですが、初版とか古い楽譜ではなく、なんと日本で出版された曲集からのコピーでした。なので、これが正しいかどうかもやや疑問は残ります。
また時々この曲のタイトルを「タンゴ第3番」とする楽譜も見ますが、こちらについてはフェレールの作品50がこの4曲セットであるなら第3番(第3曲)がタンゴなのであって「タンゴ第3番」は少し変な気がしますね。

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2021年9月 9日 (木)

2.マズルカ(J.フェレール)易しい4つの小品 作品50より 2.Mazurka (J. Ferrer) from Cuatro piezas faciles, Op.50

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https://youtu.be/G7RVLvCCfwY

2.マズルカ(ホセ フェレール 1835-1916)
易しい4つの小品 作品50より
2.Mazurka (José Ferrer 1835-1916)
from Cuatro piezas faciles, Op.50

第2曲 マズルカ
マズルカはポーランド発祥の舞曲の名称で3拍子と弾むような付点のリズムを持っています。ヨーロッパ各地で大変人気のある音楽でしたが、特にショパンが自国の音楽として発展させて作品を発表したのちはその影響を受けた作品もたくさん見られます。ギターではタレガも美しいものをいくつも作っています。
フェレールのこの曲もどこかショパンを思わせるような品が良く美しい小品でした。

作曲者ホセ・フェレールは
スペイン、カタルーニャの生まれ。同じくカタルーニャのギタリスト、ホセ・ブロカ(1805-1882)に師事しています。ブロカはD.アグアド(1784-1849)のギター指導を受け、弟子にはアグアドメソッドで教えたと言いますからフェレールはアグアドの直系?孫弟子と言えるかもしれません。1882年(47歳)~1898年(63歳)パリへ居を移し音楽学校で教鞭をとり、また歴史ある劇場で公式のギタリストとなりました。その後はバルセロナの音楽学校でも教えるようになりパリとバルセロナを行き来していましたが1905年(70歳)にはバルセロナに定住しそこで1916年、81歳で没しました。

「易しい4つの小品 op.50」は
ワルツ・マズルカ・タンゴ・メヌエットの4つの舞曲からなっていて、タイトルの通りどれも中庸で弾きやすい楽譜でした。作曲された年が1912年とありましたので、ここからするとバルセロナに定住してしばらく経った77歳ごろのものということですね。教育用の練習曲として作ったか、あるいは少し弾けるようになってきた愛弟子にプレゼントするような感じだったでしょうか。優しいおじいちゃんギタリストのフェレールが慈しみをもって書いた作品かなという気がしています。

ペトルッチ楽譜ライブラリー、ホセ・フェレールの項目はこちら
https://imslp.org/wiki/Category:Ferrer,_Jos%C3%A9

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2021年9月 7日 (火)

ロンド「修道尼モニク」(F.クープラン) アイリッシュハープ(田中麻里)&ギター(長谷川郁夫) Soeur Monique(F.Couperin) Irish harp & Guitar

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https://youtu.be/wFRE6DNoOb8

ロンド「修道尼モニク」(フランソワ クープラン 1668-1733)
アイリッシュハープ:田中麻里
ギター:長谷川郁夫
レコーディングエンジニア:高濱康輝

Soeur Monique (François Couperin 1668-1733)
Irish harp : Mari Tanaka
Guitar : Ikuo Hasegawa
Rec.Enginner : Yasuteru Takahama

タイトルの「Soeur Moniqu」・・・英語的に言えばシスター・モニカになります。モニカと言えばローマ時代のアウグスティヌスの母、後の聖人モニカ(サンタモニカ)を思い浮かべたりもしますが、実際にそういう繋がりがあるかどうかは不明です。
原曲はチェンバロ独奏でコロコロと鳴り響くトリルがたくさんちりばめられた作品です。ハープとギターによる演奏では装飾は簡素になりますが、互いに指で紡ぐ音色と可憐なメロディがよくマッチし優しく美しい女性の肖像を彷彿とさせます。

クープランはフランスバロックを代表する作曲家で200曲以上からなる全4巻のクラブサン曲集は代表的な作品と言えます。今回収録したロンド「修道尼モニク」もこの曲集第3巻の第18オルドル(組曲)に含まれている一曲です。楽譜は日本のギタリスト横尾幸弘氏のギター二重奏用アレンジをベースに互いに最適化するように手を加えました。

協演のアイリッシュハープは全国各地で演奏活動を行っている田中麻里さん。様々なミュージシャンとのコラボもおこなっており、時々わたしともライブの機会があります。また今回のレコーディングを引き受けていただいたこだわりのエンジニアは麻里さんのご主人、高濱康輝さん。ありがとうございます。

田中麻里HP https://www.harptanakamari.com/

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2021年9月 6日 (月)

8.シェリーのワルツ(A.ヨーク)“8つの眼識”より Sherry's Waltz(A.York)from Eight Discernments

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https://youtu.be/Hwzh8PcfZv0

「シェリーのワルツ」(アンドリュー・ヨーク 1958-)“8つの眼識”より
Sherry's Waltz(Andrew York 1958-)from Eight Discernments

第8曲「シェリーのワルツ」
続けてアップしてきたアンドリュー ヨーク“8つの眼識”ですが、とうとう最後の曲になりました。このタイトルのシェリーはお酒のことか人の名前か迷いました。ただ、シェリーと言えばスペイン。この曲の冒頭はグラナドスの「誌的ワルツ集(Valses poeticos)」の第4曲に似ているでしょう?だからグラナドス、あるいはスペインへのオマージュが込められているのかなという気もします。
演奏時間で1分に満たない、全8曲の中で最も小さな曲ですが幸せな気分に満ちていて爽やかでキレの良い締めくくりになりました。

今回の“8つの眼識”全曲収録では作曲のアンドリュー ヨーク氏本人から直接コメントにメッセージを戴き、驚きとともに大変感激しました(1.柳 / 5.ヒース / 6.スノーフライトにて)。この小品集は音が少なく簡素な響きでありながらイマジネーションをかきたてるというコンセプトと思いますが、それは同時に弾くための困難が少ない分思うままにその音世界に遊ぶことができるということでもありました。それは弾いていてとても気持ち良いものです。こんな素敵な作品を作ってくれたアンドリューに感謝しています。

《追記》
後日アンドリューヨーク本人から「シェリーのワルツのシェリーは生徒の名前」だったことを教えてもらいました。なんだ~、そっちだったか~、という感じでしたが、さらに「でも、ボトルとブドウのサムネイルは気に入ったんで、そのままでいいよ!」と言ってもらえました(^^)

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2021年9月 5日 (日)

7.ロイヤル プラム プディング(ヨーク)“8つの眼識”より Royal Plum Pudding(A.York)from Eight Discernments

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https://youtu.be/lpRbz0xvNpw

「ロイヤル プラム プディング」(アンドリュー・ヨーク 1958-)“8つの眼識”より
Royal Plum Pudding(Andrew York 1958-)from Eight Discernments

第7曲「ロイヤル プラム プディング」Moderato
7曲目はちょっと面白いタイトルでした。調べてみるとプラム プディングは「イギリスのクリスマス菓子。干しぶどうなど数種のドライフルーツをブランデーまたはラム酒に漬け込んでおき、これとナッツ類・香辛料・小麦粉・パン粉・ケンネ脂(牛脂の一種)・卵・砂糖・ブランデーまたはラム酒などを混ぜ合わせた生地を一晩寝かせてから型に入れて蒸す。これを数日から数ヵ月かけて熟成させる。食べるときに再び蒸して、切り分けて食べるが、このとき、ブランデーをかけて火をつけるなどの演出をすることもある。「クリスマスプディング」ともいう。」とありました。プディングと言っても日本でいうプリンではなく、蒸しケーキみたいなものなんですね。 速度指定は中庸を示すモデラート、冒頭の一言は「boldry(大胆に)」。全8曲中唯一の第6弦D調弦が重厚で安定した響きを醸しています。 2つのメロディによるAA-B-Aのシンプルな三部形式。Aメロはガチャコン・ガチャコンした感じ(笑)でちょっとコミカルな印象もあり、ケーキ制作風景かしらと想像してみたり。真ん中の短いBメロはこの辺がロイヤルたるところかなと思ってガボット風を意識して弾いてみましたがいかがでしょうか。プラムプディングはクリスマス菓子ということなので、クリスマスへの喜びや楽しみの様子を描いているようにも思います。曲全体にウキウキした気分がありますね。

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2021年9月 3日 (金)

6.スノーフライト(ヨーク)“8つの眼識”より Snowflight(A.York)from Eight Discernments

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https://youtu.be/ZI23q7bZQCw

「スノーフライト」(アンドリュー・ヨーク 1958-)“8つの眼識”より
Snowflight(Andrew York 1958-)from Eight Discernments

第6曲「スノーフライト」Allegro
ヨークによる紹介ではこの曲はとても人気があると書かれていました。
原題「Snowflight」はなかなかそれに対応するおさまりの良い日本語が見つからず、とうとうカタカナ表記としました。はじめ雪が舞うような風や降雪の様子を表しているタイトルかなと思ったりもしましたが、取り組んでみると曲の気分から雪景色の中を飛行する想像の世界のイメージなんじゃないかと思うようになりました。むかし大きなプロペラを背中に担いだカメラマンがパラグライダーで飛行して自然の風景を撮影する動画をよく見かけましたが、あれをもっと幻想的にした感じ。。。ある時はしんしんと舞い降りてくる雪、ある時はこもれびに輝く雪、またある時は風に飛ばされ散ってゆく雪・・・アレグロの心地よいスピード感で風景が次々変化してゆく、たった1分半の冒険。
ここにも冒頭にヨークからの示唆があり「mysterious , dream-like(神秘的に、夢のように)」と書かれていました。確かにここには雪の怖さとか大変さとかそういう現実はありませんね、ただひたすら美しい幻の世界。

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2021年9月 2日 (木)

5.ヒース(ヨーク)“8つの眼識”より Heath(A.York)from Eight Discernments

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https://youtu.be/37qml4fjctI

「ヒース」(アンドリュー・ヨーク 1958-)“8つの眼識”より
Heath(Andrew York 1958-)from Eight Discernments

第5曲「ヒース」
ヒースを調べてみると「本来はイギリス北部、アイルランドなどにおける平坦地の荒地のこと」とあり、「ヒース荒地の植生を構成するエリカ属の植物もヒースと呼ばれる」とも書かれていました(Wikipedia)。荒涼とした大地に小さい花が密集した植物・・・そうですね、ラベンダーのような感じの花が一面に咲いてうっすらと地面を彩っているような写真も出てきました。冒頭に置かれたヨークからの一言は「Reflective(内省的に)」。花咲く広い荒野に吹く風、あるいはそれらを見つめてもの思う様子をイメージして弾きました。曲は2声で書かれ、ヨーク曰く「リュートスタイルによる小品」ということです。

《追記》
ヨーク自身がこの曲を弾いているYouTubeの説明欄にこの曲について「ロンドンに滞在の折、ハムステッド・ヒース(Hampstead Heath)を歩いたときのたくさんの愉しみから溢れ出た小品」と書いていたのを見つけました。 
https://youtu.be/C7EhudOS5TY
演奏するヨークの背景は自然豊かな公園の景色でした。 

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2021年9月 1日 (水)

4.蜘蛛の踊り(A.ヨーク)“8つの眼識”より Spider Dance(A.York)from Eight Discernments スパイダーダンス

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https://youtu.be/cXQGfDDknN4

「蜘蛛の踊り」(アンドリュー・ヨーク 1958-)“8つの眼識”より
Chant(Andrew York 1958-)from Eight Discernments

第4曲「蜘蛛の踊り」Vivace
前曲は「聖歌」だったのにページをめくると今度はサイケなスパイダーダンス・蜘蛛の踊りとは・・・。この小品集を弾き進めていくのはなんだかタロットカードをめくって、その文字と図柄からインスピレーションを受けようとする様子と重なって感じます。Discernment ってそういうことを言っているのかなぁ。
曲は7/8の変拍子。半音階で行ったり来たり動き回るメロディと相まってカクカクした不安定さが際立ちます。サイケは60年代のブームと聞きますが、わたしの世代的には任天堂・初代ファミリーコンピュータ的ないわゆる8ビットゲームのオマージュのようにも感じてしまいますね。

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