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2021年9月19日 (日)

小さなロマンス(L.ワルカー) Kleine Romanze (L. Walker)

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https://youtu.be/Pod3XnuejkI

小さなロマンス(ルイゼ ワルカー 1910-1998)
Kleine Romanze (Luise Walker 1910-1998)

小さなロマンス
ロマンスという名称は抒情的な器楽曲というような意味で18世紀から19世紀にかけてよく用いられています。モーツァルトのアイネクライネナハトムジーク第2楽章やベートーヴェンのヴァイオリン曲、シューマンのオーボエ作品ものなどがよく知られているロマンスになるでしょうか。
この「小さなロマンス」は3つのセクションとコーダがタイトルの通りコンパクトにまとめられた佳曲です。ギターの特性、歌い回しや音色など味わいのいいとこ取りといったあたりはギタリストの作曲ならではでしょう。
楽譜は初版にあたるものがわからず、現代ギター社版「発表会用ギター名曲集」とドレミ出版「ギター名曲170選A」を参照しましたが演奏指示やコーダの音などで若干の違いが見られました。
初めのセクションには「Getragen mitviel Ausdruck(音の長さを十分に保って、表情豊かに)」続いてのセクションには「Lebhaft(活き活きと・活気に満ちて)」、アルペジオの第3セクションは特に記載がなく、冒頭のメロディが再現されるコーダ部の一番最後、和音の連続によるカデンツには「Breit(幅広く・たっぷりと)」との指示がありました。

わたしにとってはギターを始めた中学生の頃からなじみのある曲です。音楽はもとより弾いている姿も技を駆使した感じがカッコよく見えて、部内にも当時「この曲が弾ければ大したもの!」というような雰囲気がありましたねえ(^^)

作曲者ルイゼ・ワルカー(1910-1998)は
オーストリア出身のギター奏者でウィーン国立音楽大学のギター科教授というイメージも強いですね。わたしには往年の三大女流ギタリストとしてアルゼンチンのマリア・ルイサ・アニード(1907-1996)、フランスのイダ・プレスティ(1924-1967)とウィーンのワルカーというようなイメージがあります。その演奏はそれぞれもちろん技術は抜群。ともに女性らしいしなやかで美しいものですが、出身地も反映されてとても個性的で比べて聴いても楽しいものです。ワルカーは作曲・アレンジで楽譜もそれなりに作っていたようで演目の中に時々作品を見ることができます。

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