オペラ「セビリアの理髪師」序曲(ロッシーニ) 建 孝三 & 長谷川 郁夫 ギターデュオ Il barbiere di Siviglia Overture
建 孝三 ギターリサイタル(2021.10.31)より
J:COM浦安音楽ホール・コンサートホール
浦安の素敵なホールにて、師匠建孝三先生のリサイタルに
デュオの相手として賛助出演させていただいた際の模様です。
ギターデュオ:建孝三&長谷川郁夫
Kozo Tate & Ikuo Hasegawa
オペラ「セビリアの理髪師」序曲
ジョアキーノ・ロッシーニ (1792-1868 伊)
〜マウロ・ジュリアーニ (1781-1829 伊)編
Il barbiere di Siviglia Overture (Gioachino Rossini~Mauro Giuliani)
ロッシーニは生涯に39のオペラを作曲しましたが、それらは当時の人々を魅了しもっとも人気のあるオペラ作曲家でした。もちろん現在でもオペラの定番となっています。「セビリアの理髪師」はその中でもとりわけ人気が高くロッシーニの没後もたくさん再演されています。序曲も一度聞けば耳に残るような印象的な作品ですが同じ曲が「パルミーラのアウレリアーノ」「イングランドの女王エリザベッタ」という別なオペラにも使われていました(いわゆる使い回し)。ちなみに今回演奏するジュリアーニ編の楽譜にはタイトルが「エリザベッタ」とありましたが、現代で最も通りの良い「セビリアの理髪師」で表記しました。
ジュリアーニはカルッリやソルと並んで19世紀初頭を代表するギタリスト・作曲家ですが1819年ロッシーニとの出会いがあり、その後に全6曲の大作「ロッシニアーナ」を作曲するなどロッシーニへのリスペクトを強く感じます。
今の時代、規模の大きなオーケストラの作品をギターにアレンジすると聞くと何かそぐわないような、あるいは大それたことのようなイメージもあるかと思いますが、ギター黄金期と言われる19世紀の頃は良く行われていました。それはレコードなど無かった時代にオーケストラの曲でも身近に楽しみたいというニーズがあったとともに、ギターにそれらを表現するに相応しい能力があったということに他なりません。かのベートーヴェンはジュリアーニの演奏を目の当たりにして「ギターは小さなオーケストラだ!」という言葉を残したといいます。
余談ですが美食でも知られるロッシーニは高い人気を誇ったオペラ作曲を「ウィリアム・テル」を発表した37歳であっさり引退し、その後はピアノ曲や歌曲などを書きながら料理の創作や高級レストランの経営などをしています。トリュフとフォアグラを使ったフランス料理で目にする「○○のロッシーニ風」は正にこのロッシーニのことです。
建孝三先生HP
http://www2s.biglobe.ne.jp/~K-TATE/world/Welcome.html
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