タンゴ op.19-1(J.フェレール)
タンゴ(ホセ フェレール 1835-1916)
2つのタンゴ 作品19より第1番
Tango (José Ferrer 1835-1916)
from 2Tangos Op.19-1
演奏:長谷川郁夫 Ikuo HASEGAWA
指頭奏法
タンゴop.19-1
フェレールのタンゴで(日本において)よく知られるものは「二つのタンゴop.19」の2曲と「サラマンカの学生op.31」のタンゴ部分、「4つのやさしい小品op.50」の第3曲の4つでしょうか。
今回はその中のop.19-1を演奏しました。
楽譜はペトルッチ楽譜ライブラリーのものを参照しましたが、こちらには2種の版があり、それは割とよく見る譜面が一つ、もう一つは繰り返しの指示や音も少し多いようなものでした。
どちらも当時のファクシミリではなく、誰かが浄書したもので説明などもありませんでしたのでどうしようかと思いましたが、せっかくなので後者の少し珍しいほうを採りました。
構成は哀愁漂う第1部(Am)、伸びやかな第2部(C)、明るく華やかな第3部(A)と進み第1部に返って曲を閉じます。弾きやすい音符でスペイン気分を楽しめる佳曲といえるでしょう。
作曲者ホセ・フェレールは
スペイン、カタルーニャの生まれ。同じくカタルーニャのギタリスト、ホセ・ブロカ(1805-1882)に師事しています。ブロカはD.アグアド(1784-1849)のギター指導を受け、弟子にはアグアドメソッドで教えたと言いますからフェレールはアグアドの直系?孫弟子と言えるかもしれません。1882年(47歳)~1898年(63歳)パリへ居を移し音楽学校で教鞭をとり、また歴史ある劇場で公式のギタリストとなりました。その後はバルセロナの音楽学校でも教えるようになりパリとバルセロナを行き来していましたが1905年(70歳)にはバルセロナに定住しそこで1916年、81歳で没しました。
ペトルッチ楽譜ライブラリー、ホセ・フェレールの項目はこちら
https://imslp.org/wiki/Category:Ferrer,_Jos%C3%A9
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