03.終わったコンサート

演奏会のレポートをときどき書きます。

2017年9月11日 (月)

終了:珈琲とともに楽しむヴァイオリンとギター ~二種の弦楽器による親密な響き~

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2017年9月10日(日) 永田珈琲店「こもれび」にて
ヴァイオリン:宮林陽子さん

ご来場のみなさまありがとうございました。

今回のライブは一か月くらい前に満席となってしまい
何人かの方にはお申し込みを受けられず、
申し訳ありませんでした。

さて、今回のプログラムはヴァイオリンとギター。

共に弦楽器としてポピュラーな存在ですが
意外と一緒に演奏することが少ないような気もします。
でも、曲は結構あるのです。

今回はヴァイオリンとギターのための曲を中心に選曲しました。
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シャイトラーのデュオは1番ばかりがよく弾かれますが
2番もなかなか爽やかで良い曲です。
まあ、1番と雰囲気は似ていて調も一緒ですが coldsweats01

パガニーニはさすがにヴァイオリンとギターを熟知した人物。
チェントーネ・ディ・ソナタの1番はよく弾かれる曲ですが
大変効果的なフレーズと構成でできています。

続くギターソロはアルハンブラとバリオスのワルツ。

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バリオスはそのうち何曲かまとめて弾けたらなあと思っています
20世紀初頭の楽器で happy01

後半は無伴奏ヴァイオリンソナタ

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ヴァイオリンはギターと違って
ソロっていうのは伴奏つきのものなので
ホントに一人で弾く曲は「無伴奏」とことわりが付きます。

たった4本の弦で奏でるポリフォニー。
本来、大変な制約の中で作られているはずですが
無限の広がりを感じます。

ヴァイオリンの宮林さん、素晴らしい集中で素敵な演奏でした。
無伴奏のこういった曲を間近で聴くのは感激です。
楽譜もバッハの自筆譜を見ながら演奏していました。

後半はアレンジもの。
・・・と言っても、
シューベルトのセレナーデの伴奏譜はコスト編だったり
モーツァルトはカルッリ編だったりと
ロマン派時代のギターアレンジにしました。

なかでもこのカルッリのモーツァルトは
2つの楽器の対話という室内楽的な楽しみも保ちつつ
モーツァルトを弾く(聴く)楽しみも満足させるような楽譜で
カルッリ先生のさすがの腕前を感じながら取り組みました。

アリオーソはG線上のアリアと並んで
ヴァイオリンで聴きたいバッハの名旋律の一つですが
宮林さんの滋味あふれる深い響きを堪能しました。

ラストはチャールダーシュ。
この曲だけ、これまでと若干毛色が変わりますが
ラストにふさわしい、盛り上がる曲ですね。
わたしが30年くらい前にアレンジした伴奏譜で演奏しました。
懐かしかったなー!


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お客さんがこんなに近いライブ!
でも、永田珈琲では毎回こんななんで慣れてきました~ happy01

宮林さんとのアンサンブルは音楽の対話に溢れていて
実に音楽をやったという充実感があって、とっても楽しかったです

宮林さんとはまたどこかでこういうライブをやりましょう!と話をしてお別れしました。

ヴァイオリン 宮林 陽子プロフィール
山形大学特設音楽科卒業。東京フィルハーモニー交響楽団に在団後、渡独。
ダルムシュタット国立歌劇劇場管弦楽団、北ドイツ放送管弦楽団などで演奏活動、
フランクフルト音楽大学で研鑽を積む。
帰国後はロザムンデ弦楽四重奏団、薔薇のデュオを結成、
2006年音楽の友ホールでリサイタル。
2015年ヤルヴィホールでコンサート。
2013年と2017年に神野優子と松代文化ホールでデュオコンサート。
現在はソロ、アンサンブルの分野で活動を展開している。

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2017年7月24日 (月)

終了:100年前のドイツギター~名工ハウザー1世を聴く~ in 音楽茶屋「奏」(国立)

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ラウテ演奏の様子


2017年7月23日 音楽茶屋「奏」(国立)にて
ご来場のみなさま、ありがとうございました。

ドイツの稀代の名工、ハウザー1世の作った2種類の楽器を聴いていただくこの演目は
昨年から取り組んで、今年の3月に小平の永田珈琲で披露させていただきました。

その時の様子はこちらクリックで

今回は2回目の公演です。

3月と違うプログラムにした部分は

ラウテの方で
イタリアーナをイタリア舞曲(ノイジドラー)に

ウィーン風ギターの方では
モーツァルトのK.1のメヌエットを「エリーゼのために」にしました。

エリーゼはギターで弾くとまたピアノとは違った味わいで
イイ感じです・・・というか、わたしは好きだなあ(笑)。

ピアノのように早いパッセージをコロコロと軽やかに行けないのですが
その分、アダルトな“情念”のようなものが出ます。
でも、そこはそれ。ウィーン風ギターのスンとした感じで弾くと
そこまでドロドロにはならない感じであったり、と。

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ウィーン風ギター演奏中

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この日のプログラム


当日いらしていただいたお客様よりいくつかご感想を戴きました。

「二種類のギターの柔らかく暖かく どこかなつかしい音色に 心癒されました。
 かえり道も 演奏の余韻で 満たされた気持ちで帰路につきました」

「リュートギターによるチェロ組曲の演奏に興味があったのですが、
 期待通りの演 奏、響きで楽しめました。
 後半も良く考えられた魅力的なプログラムでした」

「どちらの楽器も、ハウザー一世特有の
 非常に安定した低音に支えられたサウンドで、
 枯れた、味わい深い世界に浸れました」

ありがとうございました。
これからも、精進してまいります。

また、この演目がどこかで演奏できますように!
ご興味のある方はご連絡ください。どこでも参ります(^o^)丿

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実はこのライブでは
ドイツに在住のわたしのギターの恩師が一時帰国していて
なんと、国立まで聴きにいらしてくださいました。感激!!

わたしの演奏会を聴いたのは20年ぶりくらいかなあ、なんておっしゃっていました。
いやいや、本当に恐縮です。

帰りはファミレスでしばし歓談。

良い一日でした。

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ドイツ在住、第一線で活躍中のギタリスト、吉田佳正先生。
聴きに来ていただけるなんて、本当にありがたいこと!


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2017年7月11日 (火)

終了:ウクレレ&ギター サマーコンサート 5

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7月9日、この時期恒例となったウクレレ&ギターコンサートがありました。

お集まりいただいたみなさま、ありがとうございます!

毎年やっていまして、今回で5回目。あっという間の5年ですねえ。


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ギターの話をすると

今回も前回に続き、19世紀ギター「パノルモ」のレプリカを使いました。

振り返ってみると

最初はマーチンのナイロン弦モデル 00-28c

次に、茶位幸信のオールメイプルモデル(表面板もメープル)

を合わせていましたが、今はこれが一番しっくりするみたい。


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後半はギターの人だけ着替えています。

「おしゃれですね!」

「いえ、汗っかきなのです」

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お客様に歌っていただいて、一緒に演奏しています。

今回は想い出の渚と故郷でこんなシーンを作ってみました。

以下プログラムです。

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2017年6月 4日 (日)

終了:幻想の古楽器~リラの調べ in Pupu

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2017年6月3日 国立のギャラリーカフェ・Pupuさんにて。
ご来場のみなさま、ありがとうございました。

Pupuさんでは時々・・・年1回くらい?ライブをさせていただいていますが
わたし一人のソロライブははじめてだったと記憶しています。

ここでのライブはお食事付!
それも演者や演目などにちなんだものを考えてくれるのです。
今回は使用楽器が18~19世紀にかけてのフレンチスタイルのリラということで
フランス風のメニューを考案してもらいました。
それと、わたしの教室が武蔵村山にあるということで
武蔵村山で一番人気のパン屋さん「もりのこむぎ」のパンを添えて。

お料理はこんな感じです。

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朝採り三陸産のホタテ、食前酒と共に。

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前菜のニンジンサラダとズッキーニ。ポタージュもありました。

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フランスの家庭料理カスレは鶏手羽肉。これにパンが付きました。

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デザートは英国トラディショナルなヴィクトリアサンドイッチケーキ


さて、演奏プログラムは、13世紀のエスタンピーからはじまり
ルネサンスを経て19世紀、
後半は近代と現代のものを演奏しました。

今回新たに取り入れたレパートリーは
ミランのファンタジー第10番とサティのジムノペティ第1番。

ミランの方はファクシミリのタブラチュアを見ながら弾いてみました。
ミランのタブラチュアは上が1弦だし、押さえるフレットもアラビア数字なので
古楽タブラチュアに不慣れなギタリストにも案外見やすいものです。

しかし、タブラチュアを読みながら音楽をさらっていると
指の動きと耳から入ってくる音楽が別々のように感じる瞬間があって
それはそれはとても不思議な感覚でした。

我々は五線にかかれた音符を見ると音楽が見えるよう訓練されていて
音符の並びでコードを読み取ったりするし、
元のシンプルなメロディー譜を見ながら即興を考えたりするのですが

タブラチュアは見ただけではよくわからないcoldsweats01

「まあ、いいから、書いた通りに指を動かしてごらんよ、いい曲が流れるからサ」
なんて言われている感じ。
で、やってみると「ああ、なるほど」とか。

そういうの、なんていうんでしょうねえ。

わからないけど、書いてある通りの呪文を唱えると奇跡が起こるとか?
クランクをくるくる回すと綺麗な音楽を奏でるオルゴールのような?
・・・うーん、もうちょっと「やってる」感はあるのですが
動きとその結果が少し離れているような気分。

まあ、当時の人はちゃんとわかって弾いていたとは思いますけどねcoldsweats01


サティの方は
ジムノペティはギリシャ時代、アポロンやバッカスを讃える祭り「ジムノペディア」
から名をとった。またサティは古代の壺をみてこの曲の着想を得たとも伝えられていて
遠く紀元前のギリシャへの思いがこのリラという楽器の持っている気分と
重なるところを感じて演奏しました。
それと、サティと言えば「家具の音楽」ですよね。
人の心に響かせるより、その場の空気に響かせるような
間接照明のようなイメージで演奏しました。

アンコールは、この日お越しくださった、今年米寿を迎える元生徒さんへ
お祝いも兼ねて、この方が女学校時代に作ったという歌を
リラにアレンジして演奏しました。
とても可愛らしい曲で、会場の皆さんもホッコリconfident
温かい拍手が沸き起こっていました。

それと・・・
当日のお客様、井爪彩子さんがブログに暖かいレポートを書いてくださいました。
ロルフィング・アフーム
ありがとうございます。とても励みになります!

「幻想の古楽器~リラの調べ」ライブ
またどこかで演奏させていただければと思っています。
アンティークギターの愉しみが広がっていきますように!
精進いたしますsign03

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2017年3月 6日 (月)

終了:100年前のドイツギター~名工ハウザー1世を聴く~

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2017年3月5日 永田珈琲店「こもれび」にて
ご来場のみなさま、ありがとうございました。

一昨年より、小平の名店「永田珈琲店」の貸しスペース「こもれび」にて
ライブを続けていますが
毎度様々なアンティークギターを持ち込んで、
その音色と音楽をおいしい珈琲とともに楽しんでいただくことをコンセプトにしています。

この日はその第4回。
タイトルを「100年前のドイツギター~名工ハウザー1世を聴く~」として
ラウテ(リュート型)とウイーンの19世紀スタイルのギターを聴いていただきました。

この2台の古楽器ギターはどちらも稀代の名工、ハウザー1世によるもの。

今回、この楽器をさらっていて感じたことの一つに
名工の作品がいかに大切で、世の中に必要かということがありました。

世の中にはいろいろなギターがあって

例えば・・・
どんな曲でも良い音で対応してくれて使いやすい、友達のようなギター
いい音の出し方や音楽の作り方を教えてくれる、師匠のようなギター

などなど、良いものはどれも個性的で魅力があります。

でも、この名工の作はしいて言えば
弾いた瞬間に(わたしを)音楽の世界にヒューっと連れて行ってしまう、
弾いた感じすら薄れて、ただひたすらに音と対話しているよう、
そして気が付くと結構時間が経っていて、あれあれっと浦島太郎のような、
あるいは「マッチ売りの少女」のごとく、音を出している時だけ夢のような世界が見える
・・・とか

そんな感じなのです。

実際に練習していて時を忘れて約束に遅刻したこともありました(^_^;)

まあ、そんな体験もお話ししつつプログラムを進めました。

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前半はラウテによる演奏

パルティータ・イ短調(ヨハン・アントン・ロジー c.1650-1721ボヘミア)
 アリア~カプリチオ~サラバンド~ガヴォット~ジーグ

リュートの名手として知られたロジーのコンパクトな組曲。
クラシックギターのレパートリーとしてよく知られています。
ラウテの古色蒼然とした音色を聴いていただくのによい曲と思い選びました。

無伴奏チェロ組曲第1番・ト長調(ヨハン・セバスチャン・バッハ 1685-1750ドイツ)
 プレリュード~アルマンド~クーラント~サラバンド~メヌエットⅠ・Ⅱ~ジーグ

チェロの楽譜を見ながらほぼそのままに演奏してみました。
普段から和音にまみれているギタリストにとっては
単旋律での演奏は服を着ないでいるような心もとなさもありますが(笑)
あえてチャレンジしてみようと思ったのはやはりこの楽器の持つ音でした。
発音した後、ブワンと膨らむような響きと密度のある音色、
これでこの曲を弾くイメージが一気に広がりました。
対位法を単旋律で描く無伴奏組曲の世界は深く、美しく、愉しいものです。

オスカー・キレゾッティ(1848-1916イタリア)のリュート写本より
 イタリアーナ スパニョレッタ (作者不詳)

キレゾッティがルネサンスのリュート用タブラチュア譜を五線(ギター譜)に直した写本は
かのレスピーギが「リュートのための舞曲とアリア」を作るときの
元ネタとして参考にされたとも言われていますが、
そのレスピーギが選んだうちの2曲。どちらも典雅な響きが楽しめます。
スパニョレッタはシチリアーナという名前でも知られています。


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後半はウイーン型ギターによる演奏
ウイーン型とは19世紀初頭に活躍していた
シュタウファーという名工のスタイルを踏襲したもの。
オーストリア・ドイツの伝統的ギターの末裔です。

まずは音色を楽しんでもらうために、シンプルな曲を選んでみました。
子供や家族にちなんだ小品集。
あまりコンサートでは弾かれないものですが、
滋味深い古楽器ギターの音色にもよく合い
この日のようなアットホームな空間にもよいのではと思いました。


幼き日のモーツァルト(1756-1791オーストリア)の作品より
 メヌエットとトリオK.1 メヌエットK.5 アレグロK.3

モーツァルト5~6歳の頃の作品。
父・レオポルドが採譜したということですが、
きっと幼さゆえまだちゃんと音符が書けなかったのでしょうね。
たわいもない曲ともとれますが、ちゃんと形式も整ったしっかりした作品です。
それをこの歳で作っていることと
メロディやリズムなど後のモーツァルトに通じる感性が
すでに現れているという点も特筆。

こどものためのアルバム (ロベルト・シューマン1810-1856ドイツ)
「第1部小さい子供のために」より
 メロディ~兵士の行進~哀れな孤児

シューマンが自身の子供のために作った作品。
子供が弾けるよう、音数は少ないのですが
楽想は夢とロマンに満ちて、音楽がどんなに素敵な世界なのかを
優しく教えているような感じがします。

アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳1725年より
二つのメヌエット(クリスティアン・ペツォールト1677-1733ドイツ)

バッハが愛する奥さんのために作った音楽帳にあるヌエット。
バッハのメヌエットとして知られていますが、
のちの研究によってペツォールトの作品と判明しました。

そしてやっぱり、ドイツギターではバッハを弾きたくなります。
というわけで、こちらはヴァイオリンの無伴奏作品。
無伴奏ヴァイオリンパルティータ第1番より(バッハ 1685-1750ドイツ)
 サラバンドとドゥーブル

ここまで、軽いもの、ゆったりした曲が多かったので
ひとつ、派手な曲をがんばりました(^o^)丿
大序曲 作品61(マウロ・ジュリアーニ1781-1829イタリア)
大きな拍手を頂き、感激!!

最後は美しいメロディでクールダウン。
音楽のパノラマ:136 の楽しいギター小品集「カッコウ」より
(ヨハン・カスパール・メルツ1806-1856)
庭の千草(アイルランド民謡)


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アンコールはソルの月光とギャロップ。
実は、ギャロップの題名が度忘れしちゃいまして(^_^;)
お客さんに教えてもらうシーンなどもあり。。。助かりました~(笑)

終演後は数人のお客様と音楽談義、楽器談義など。
初対面の方も多くいらしたのですが、音楽を通じるとすぐにうちとけます(^^)
楽しいひと時でした。

また、このプログラムでどこかで演奏したいと思います!
ココでやって!というお声もお待ちしてます(^o^)丿

それから、当日のお客様からご感想をメールでいただいたり
FB記事で掲載していただいたので、以下に掲載させていただきます。


「今日はガット弦の響きをじっくりと聴かせていただきました。
 とても気持ちよくて癒やされました。ありがとうございました。
 とてもいい雰囲気のコンサートでした。」


「楽器に合わせたプログラム、素敵でした。
 ドイツでもこんなセンスの良い演奏会は滅多に聞けないのでは?
 絶対、ハウザーさんも心から賛辞を贈っています。
 製作者冥利に尽きますね!

 加えて意欲的な演奏内容。
 世界初演!
 ラウテによるチェロ楽譜そのままのバッハの無伴奏チェロ組曲、
 楽器の音がが心地よく、途中夢の世界に。

 ウインナーによるジュリアーニ「大序曲」
 高速スケールの一音一音が粒立って、難曲もスッキリとして聞こえ、
 ジュリアーニも納得の音楽と演奏なのでは?

 加えて指頭奏法マイスターのノイズレス演奏。
 その場をすぐに立ち去ることができないような素敵な演奏会でした。」


「昨日のコンサートの水準の高さはどうでしょう!

 Cello Suite 1, BWV 1007, 6弦DにしてD-durで始まるのかと一瞬思ったらG-durで、
 そうだ、原調だったのだと思い聞き始めると素晴らしい構成力と流れ、音。
 5弦Gでないから6弦の押弦が必要になるわけですが
 あれは明らかに開放弦でない方がニュアンスがありました。
 一番良い、(すべてい良いのですが)と感じたのはAllemande,
 あんなにチャーミングで良い曲だったのですね。
 繰り返しをほとんどの楽章で行う精神力の強さ、チェロでも省く人がいるのに。
 Suite 1のJigは野生的で素晴らしい曲ですね、いつ聴いても。

 ハウザーウインナはラウテと同じくらい、少し上かもしれないくらい、
 素晴らしかったです。ウインナは良い楽器ですね。
 長谷川先生の古典はいつ聴いてもすばらしいです。
 リズムでしょうか、経過フレーズの硬めのニュアンスも素敵です。

 ジュリアーニの大序曲の生はおそらく初めて、
 一貫したリズムで押し切った演奏からは清冽な印象を受けました。
 少しフライングの拍手も(私も参加していました)当然です。
 ソルの小品、庭の千草も素晴らしかった。撥弦楽器は本当に良いですね。」


井爪彩子さんFB記事より
「本日は、人生初の!クラシックギターのコンサートに行ってきました!

 好きなものにはぐいぐい行くよ!ということで、
 2月末にたまたまYouTubeでお見かけした
 長谷川郁夫さんのコンサートへ行ってまいりました。
 席は砂かぶり席に陣取りました。
 長谷川さんはガット弦、指頭奏法(しとうそうほう。
 ピックや爪を使わず指先で弦を弾く弾き方のことだそうです!今日初めて知った!)に
 熱心にうちこんでおいでで、まろやかで優しい、
 素朴な音色の演奏を聴かせてくれます。
 今日は約100年前のドイツギター、ハウザー1世という
 ギター職人が作ったギター2台の演奏でした。
 こんな機会は滅多にないので、
 コンサート情報を知ったその日に申し込んでおりました。

 向かって左側のギターは「ラウテ」、リュートのドイツ語読みです。
 イチジクを縦に半分に切ったみたいな形状のボディで、ネックが短い。
 で、フレットがボディにもおもいっきり刻まれている面白いデザインですね。
 音は、どちらかというと低くてくぐもっています。
 決してくすんでいるわけじゃないんですよ。
 ただ、遠くまでよく響くような音ではない。
 繊細で華やかでもあるんですが、とっても控えめな美人というか、押しが強くない。
 弦の高さも低いしホールも装飾的だし、
 音高くかき鳴らすようなタイプではないんですね。
 典雅な音なので、古い曲がよく合います。
 リュートのために作られた曲をギター用譜面に起こしたものが
 一番このギターにしっくりきているように感じました。

 向かって右側のギターはウィーン風ギターといって、くびれがつよくてボディが薄い。
 これは現代のクラシックギター(スパニッシュギターが原型)に似ています。
 ラウテと同じ職人が作ったとは思えない!
 で、ラウテを聴いた後にこれを聞くと、な
 るほど、音がまっすぐ飛んできて、ボリュームが大きい。響きがまったく違います。
 リズミカルな曲を何曲か弾いてくださったのですが、
 小気味いい音を出すのに向いているギターなんだなぁとわかりました。

 特にGrande Overture,大序曲は、
 オーケストラの演奏が頭の中で鳴るような、豪華な響き。すばらしかったです。
 どちらのギターも、現代のクラシックギター、アコースティックギターとは
 まったく音色が違っていて、生で聴いてほんとうによかったと感じました。

 生でなければ拾えない音、響かない音。そういうものもあるんですよね。
 長谷川さんが曲と曲の間に簡単な解説を挟んでくださるので、
 小難しい顔してしかつめらしく聴くようなコンサートではなくてホッとしましたわ…(汗

 休憩時間には質問も受け付けてくださって、
 ガット弦とナイロン弦の違いやそれぞれの特色を教えてくださいました。
 長谷川さんご自身が、ギターを弾くことがとにかく好きで好きで仕方がないというのが
 よく伝わってきて、温かな曲、温かな雰囲気の、いいコンサートでした。」


森秀文さんブログ “オカリナと釣りと畑と”より  「向こうの世界へいざなう音」

「先週、長谷川郁夫先生の
 「100年前のドイツギター~名工ハウザー1世を聴く~」というコンサートが行われた。
 会場に着くとまだ演奏会は始まっていなかったが、
 先生はすでにギター(ラウテ)をつま弾いておられその音を聞いてびっくりした。
 優しく、どこか遠くへいざなってくれるような、なんとも懐かしい響きなのだ。
 ガット弦(羊の腸から作られた昔ながらの弦)を使い、
 指頭奏法(爪を使わない奏法)で奏でられる名工ハウザー1世のラウテの音は、
 先生自身も「音楽の世界に連れてってくれるような音」
 「弾いていると時間を忘れてしまう楽器」と表現していた。

 この楽器で弾かれたバッハの「無伴奏チェロ組曲第1番」の全曲演奏は圧巻だった。
 ギター用に編曲されたものではなくチェロ用の楽譜をそのまま弾かれたそうである。
 音楽には、確かに目に見えない世界、
 この世界とは別な世界、形而上と表現されるような世界、
 またあの世とか彼岸と言われるような、
 物心つく前に見えていたような世界に誘ってくれる力がある。
 ハウザー1世のような昔の名工は、このような音を知っていたのではないか、と
 後日長谷川先生は言っておられた。

 改めて、目指すべき音の世界に気付かされたような体験だった。」


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2017年2月 2日 (木)

終了:心に響く古楽器の音色~パッヘルベルのカノン

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2017年1月28日
武蔵村山市民会館さくらホール(小)にて

地元武蔵村山での演奏会。
主催:武蔵村山市文化協会、共催:武蔵村山市民会館 武蔵村山市教育委員会
ということで、いつも自分主催レベルのライブが多いわたしにとっては
大きな演奏依頼ということもあり、張り切ってまいりましたhappy01
お集まりいただいたお客様は180名を超えたとうかがいました。
たくさんのお客様に聴いていただけてとても嬉しかったです!!

今回の目玉は古楽器によるギターとフルートとハープのトリオ演奏としましたが
なかでもギターは計7台を演奏しました。

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こんな感じにステージにずらりと古楽器ギターを並べ
片っぱしから弾く!というアイデアを実践!

ギターは左から
ルネサンスギター(田中清人)
テルツギター(野辺正二)
19Cギター“ラプレヴォット”(田中清人)
19Cギター(R.F.ラコート1828年)
スパニッシュギター(センチョルディ兄弟c1880年)
リラ(G.サウスウェル)
ラウテ(M.バウアーc1880)です。
(お隣…アイリッシュハープ)


練習は7つのお手玉を回すようで(笑)少々苦労しましたが、
おかげさまでステージではうまくいってお客様にも喜んでいただけました。

それからギターだと何かとギリギリまで
楽器に触っていたりするものですが
いさぎよくあきらめました(笑)
ピアニストってこんな気分なのか。。。とか(^^ゞ

ステージに置いておくことで温度変化も少なく、
調弦が安定する効果もありましたね。


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ラウテ演奏中!

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リラ演奏中!

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スパニッシュギター演奏中!

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トリオ演奏中!

こんな風に立奏するシーンも作りました。

以下、当日のお客様でギターをなさる方から頂いた
うれしいご感想のひとつをご紹介!

「驚きの演奏会!
70年生きて来ましたが聞いたことも見たこともありません!
6種7台のギター属と古楽器の演奏会、
世界の情報youtubeでも見たことがありません。
(2台の19世紀ギターの内1台は古典音律フレット?)
フルート、アイリッシュハープ、歌との演奏も息ピッタリ。
古楽器どうしが、その時代をかもし出す素敵な音楽でした。
立ち技演奏に加えてスパニッシュギターによるグランホタ!
驚きの演奏会でした。」

ありがとうございます\(^o^)/

ご来場のみなさま
主催していただいた武蔵村山文化協会のみなさま
市民会館スタッフのみなさまに
感謝申し上げます。

プログラム

ルネサンス~バロックの音楽
 プレリュード(ダウランド,1563-1626)G1
 リュートとフルートのためのデュエットより第1楽章アレグロ(バロン,1696-1760)F1
,G1
 カンタータBWV147より「主よ人の望みの喜びよ」(バッハ,1685-1750)F1,G1,H2&Vo.
 カノン(パッヘルベル,1653-1706)F,G1,H1

ソロ・ステージ

 リラ
 グリーン・スリーブス(イギリス民謡~カッティング,1571-1596編)G2

 ハープ弾き歌い
 春の日の花と輝く(アイルランド民謡)H1&Vo

モーツァルトはお好き?
 アイネ・クライネ・ナハト・ムジークK.525より第2楽章「ロマンス」(モーツァルト,
1756-1791)F1,G3,H1
 ピアノソナタ第11番イ長調 K.331より第3楽章「トルコ行進曲」(モーツァルト)F1&F2
,G3,H1

休憩

ロマン派時代のフルートとギター
 オペラ「秘密の結婚」序曲(チマローザ,1749-1801~カルッリ,1770-1841)F3,G4
 エチュードop.35-22「月光」(ソル,1778-1839)G4
 “歌の翼に”による幻想曲(メンデルスゾーン,1809-1847、シュテックメスト,1873-
?)F3,G4

ソロ・ステージ
 二つのハープ
 「ローガンウォーター」(スコットランド民謡)H2
 「ケルピーの歌」(マン島民謡)H1

 スペインの古いギター
 グラン・ホタ(タレガ,1852-1909)G5

オキャロラン(1670-1738)メドレー
 プランクスティ・アーウィンF1,G6,H1
 キャロランズ・ドリームG3,H2
 キャプテン・オケインF1,G3,H1
 キャロランズ・コンチェルトF1&F2,G7,H1

アンコール スワニー川~おおスザンナ

使用楽器
(フルート)
バロックフルート…F1
バロックフルート(ピッコロ)…F2
19世紀フルートT・モンツァーニ 1821年ロンドン…F3

(ギター)
ラウテ バウアー作(1880年頃・ウイーン)…G1
リラ サウスウェル作(18世紀フランス・レプリカ)…G2
19世紀ギター 田中清人作(19世紀フランス“ラプレヴォット”・レプリカ)…G3
19世紀ギター ラコート作(1829年・フランス)…G4
スパニッシュギター センチョルディ兄弟作(1880年頃・スペイン)…G5
ルネサンスギター 田中清人作(16世紀・レプリカ)…G6
テルツギター 野辺正二作(19世紀ドイツ“シュタウファー”・レプリカ)…G7

(アイリッシュハープ)
ストーニーエンド社 (アメリカ)ナイロン22弦 チェリー材…H1
アーディヴァル社 (スコットランド)真鍮19弦 シカモア材…H2

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2016年12月25日 (日)

終了:茅ヶ崎市美術館ミニコンサート

12月25日クリスマス。
行ってきました、茅ヶ崎市美術館!

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◆ クリスマスミニコンサート ◆
「アンティークギターの響き 幻想の古楽器~リラの調べ」

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ということでこのミニコンサートは
森栄二+森京子 芸術家ご夫婦の作品を集めた企画展の関連イベントでした。
企画展は2/5までやっていますので詳しくは以下のリンク先をご覧ください。
―かすかな光・覚めて見る夢― 森 栄二 + 森 京子展

今日は今年最後の日曜日
天気も上々の冬晴れでたくさんの方にお越しいただけましたhappy01
みなさま、ありがとうございます!

まずは楽器の説明など。。。

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世の中にリラ奏者ってほとんどいませんからcoldsweats01
いらした方々もどんな楽器なのか興味津々!
楽器のこと、わたしと楽器の出会いや格闘話など
たいへん熱心に聞いてくださいました。

そして
どんな音がするのか、どんな曲を弾くのか・・・sign02

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がんばってまーす!happy01

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とても楽しく演奏することができました。

1時間ほどのミニコンサートでしたが
終演後はお客様がどっと押し寄せ(!)
いろいろな感想やご質問を頂きました。

そして写真撮影大会!
大人気です。。。いえ、わたしでなくリラが(笑)
囲まれていっぱい写真を撮られていましたョ。

感想では
リラの幽玄な音色をいろいろな曲で楽しめたのが良かったと言っていただきました。

こちらは右が今回の企画を担当され大変お世話になった美術館の西内さんとそのお子さん。
左はお客さんとして駆けつけてくださった渡邉さん。
トロのガット弦でいつもお世話になっているムシカアンティカ湘南のギター部長!
今回の企画展の展示の一部で森栄二さんの作品(真ん中のケース内)とともにパシャリ。

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このあと展示も拝見しました。
奥様の森京子さんの力みなぎるような作品(主に絵画)
旦那様の森栄二さんのリアルかつ繊細な作品(主に木彫)
を目にして、やっぱりホンモノは迫力が違うし
伝わってくるものが違うな、としみじみ思いました。

良い一日でした!
美術館スタッフの皆さんにも大変良くしていただき、嬉しかったです。

プログラム(演目)は以下の通り。

はじめに
 8つの眼識より (ヨーク)
  「歌」
  「舞う雪」

クリスマス讃美歌集
 神の御子は
 牧人ひつじを
 天なる神には

ルネサンスの響き
 プレリュード (ダウランド)
 スパニョレッタ (作曲者不詳)
 ルドビコのハープを模した幻想曲 (ムダーラ)
 グリーン・スリーブス (イギリス民謡)
 ケンプ氏のジグ (作曲者不詳)

アイルランド民謡集 (ジュリアーニ)
 ロビン・アディア
 春の日の花と輝く
 ギャリー・オウエン

近・現代の幻想
 サラバンド (プーランク)
 魔法のセレナーデ (ヨハンソン)

おわりに
 シーベグ・シーモア (オキャロラン)

アンコールには「赤いサラファン」(メルツ編)を弾きました。

そしてこちらは当日のパンフレットです。

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2016年12月12日 (月)

ホームパーティー

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昨日はいつのトロ社ガット弦の購入でお世話になっている
ムシカアンティカ湘南にて社長の古いご友人を集めたホームパーティがあり
同社の扱っているギター、アマリオ・ブルゲット作19世紀ギタータイプ
ガット弦についてトークを加えながら、演奏を聴いていただきました。

皆さんがお会いになるのは
高校卒業以来、50年ぶりとのこと!
でも、いつも会っていらっしゃるかのように
気心知れた、和やかな雰囲気でしたねー!

さてそんな中、演奏曲は

二つのメヌエット(ペツォールト)

スパニョレッタ(不詳)

月光とギャロップ(ソル)

大序曲(ジュリアーニ)

フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン(ハワード)

あと、写真左にあるバロックギターも
サンスの曲で少しだけ紹介しました。
これも同社取り扱いのカルロス・ゴンザレス作

この写真は、大序曲を弾き終わった後かな、メガネしてないんで・・・(笑)
「ホントにオペラ序曲みたいだ!」と言っていただき大きな拍手を頂きました。
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今朝、社長からねぎらいのメールをいただきまして
中にこんな一文がありました。

こんなコメントももらいました:
> 古典ギターの演奏、とても心にしみました。
> また、こんな機会を作れたらいいな、と、思います。

ありがとうございます!
またどうぞお声がけくださいhappy01

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2016年11月29日 (火)

終了:建孝三&長谷川郁夫クラシックギターコンサート

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2016年11月23日 ホームギャラリー・ステッチにて(立川市)

地元立川市に恩師:建先生を招いてのコンサート。
前半は建先生の独奏、後半は長谷川とのデュオ。
お集まりいただいたみなさま、どうもありがとうございました。

2年前にもこのような企画をしましたが
今回も前回にも増して素敵な演奏でしたね!happy01


当日のプログラムはこちら。

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クラシックギターならではの音楽をたっぷりとお届け!!
デュオの方も同様のコンセプトで
シッポまであんこが入ったプログラム(笑)と言えるでしょう!

こちらはリハの模様。
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今回の使用楽器は同じ1922年に作られた
サントス(建先生)とパスカル(わたし)で
ともにマヌエル・ラミレス工房出身の名工です。
とは言え、作家も違いますし、
わたしは指頭奏法なので音色の違いはありますが、
不思議とよくなじむ感じがありました。


そして、演奏開始。

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前半は建先生のソロを聴いていただきました。
鮮やかな指さばきと美しい音色に
会場はうっとりとしていました。

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軽妙なトークで会場が和むシーンもありました。


後半はデュオ演奏。

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わたしのトークは軽妙といかず(笑)
どうも先生に見つめられるとしゃべりは少々緊張します!?coldsweats01

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音で対話する師匠とのデュオは弟子のわたしにとっては至福の時間です。
8月ごろからリハーサルのお手合わせもたくさん時間を取っていただき
室内楽的な愉しみをいっぱい与えていただきました。

そして打ち上げはうちに移動して。。。

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建先生、あらためてどうもありがとうございました。
そして大変おつかれさまでした。

また機会があればこういった企画もやりたいと思います。

建先生のホームページはこちら 建孝三ギター音楽の世界

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2016年10月24日 (月)

終了:クロサワ楽器インストアライブ

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新大久保のクロサワ楽器で
店内の名器を紹介するストアライブをやってきました。
お集まりいただいたみなさま、ありがとうございました!

クロサワ楽器さんの方でレポートを作っていただいたので
是非、こちらをご覧くださいhappy01

長谷川郁夫先生 クラシックギター銘器弾き比べインストアコンサート 開催!

この時にご紹介した楽器は8台。
どれも素晴らしい名器でしたが
わたしの気に入ったもの(気を惹いたもの!?)は
ヴィンテージでフリアン・ゴメス・ラミレスの1927年
新作ではパウリーノ・ベルナベの2016年エスペシアルが
弾きやすさといい、気品を湛えた音色といい、えも言われぬバランスで
わたしのこれまでのベルナベのイメージを覆すようなギターでした。

機会がある方は
是非お店で試奏してみてくださいね!

スタッフのみなさまにも大変お世話になりました。

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