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2025年8月23日 (土)

テレマンのカノン

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https://youtu.be/6P38SfTHleQ?si=-cSTlSrKQx6N4bha

6つのカノンソナタop.5より第1番~第2楽章アレグロ(テレマン~横尾幸弘編)
Allegro from 6Canonic Sonatas op.5-1-Ⅱ / G.P.Telemann TWV40:118-Ⅱ

テレマンのop.5は“6つのカノン カノンによる18によるメロディ”と題された曲集で3楽章構成の器楽曲(ソナタ)が6つ、計18曲が全て同度の単旋律によるカノンで作られているという、よくもまぁ、こんなものを作ったなというような、なかなかヘンタ・・・いや(笑)、挑戦的で凝った企画になっています。

原曲の楽器編成としては2つのフルート、あるいは2つのヴァイオリン、またはバス・ド・ヴィオールとあります。バス・ド・ヴィオールはヴィオラ・ダ・ガンバ(バス・ガンバ)のことかな。まあ「何の楽器でもどうぞ!」と思ってよいでしょうか。

カノンという形式はいわゆる輪唱のことで、シンプルで身近なものとしては「カエルの歌」とか「静かな湖畔」などが浮かびます。それぞれが同じ楽譜を奏でるだけなのですが、ずらして開始することによって綺麗なハーモニーが生まれるように作られています。有名なカノンとしてはパッヘルベルのカノンもありますね。あれは循環コードと言われる同じ和音進行を繰り返す中、3パートによるカノンが行われる名曲として広く親しまれています。
まぁ、同度のカノンでも「よくできてるな!」と感心しきりですが、技巧を凝らした複雑なカノンとしては同じメロディを音程を変えて使用するものや鏡で映したように上行下行を入れ替えたメロディを扱うものなど、「いったいどういう頭脳で作るのか」と思ってしまう幾何学パズルのような作品もあったりします。バッハはそういうの得意でしたね。

さて、今回のカノンはなかなか爽やかで良い曲でしょう(^o^)丿! やはり全く同じメロディを1小節ずらして演奏しています。収録の際は初めわたしがセカンドを弾いていたのですが、最終的にファーストを弾くことで落ち着きました。同じメロディを弾いていてもファーストとセカンドでは感じる和音が違うからだと思うのですが、ちょっとだけ景色が違って感じるところがなんとも不思議な気分で興味深かったです。

先に書いたように全部で18曲あるテレマンop.5ですが、どうもギターではこの曲が良く弾かれるような気がします。「テレマン カノン ギター」というようなワードで動画検索すると結構出てきます。日本では横尾幸弘先生の二重奏曲集に収録されたことで馴染みがあるのかもしれません。山下和仁さんと紅弓さんによる父娘デュオもありました。

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